韓ドラとソウルホテルと。

韓国ドラマのレビューブログ(基本的にネタバレ)。ときどき昔話。

Dr. Jin

yoonaのココがみどころ!

■日本のドラマ「仁- JIN -」のリメーク。(原作はマンガ)

ソン・スンホンジェジュンも時代劇初挑戦。にしては、よかった。

■医術で人を救おうというヒューマンドラマと、朝鮮王朝の権力争いが同時に見られる。

 

やっと見終わりました。

後半、長かったわあ。

史実に基づいているわけだから、そうそういじれないんでしょうけど、

それにしてはどんどんあらぬ方向へ行っちゃって、どうなるのかと。

それにドラマの後半だから、いろんなことに気が回ってないというか、

いろいろ韓ドラらしいほころびもありました~。

 

だいたい、ヨンレお嬢さん(パク・ミニョン)がジン先生(ソン・スンホン)の妹ミナ(パク・ミニョン二役)の前世だってわかったあたりから、もう色恋沙汰はないなあってことになっちゃって、

まあ、それはそれで、ジン先生が医者として道を迷わなくてよかったのかもしれません。

ギョンタク従事官(ジェジュン)のヨンレへの恋も滅多打ちにされて、なんだかジェジュンは後半はずっと目が真っ赤で、かわいそうなくらいでした。

 

※韓国で放送された当時は、ミナはジン先生の恋人だったようです。なぜか日本で放送される際に恋人から妹に設定が変更になったとか。妹、そりゃ大事だろうけど、それほど?っていうくらいのソン・スンホンさんの演技に納得しました。

 

21世紀の外科医師ジン・ヒョクは、病院の屋上から過去にタイムスリップしてしまいます。

人々の話からようやく自分が過去の歴史のどのあたりにいるのかがわかっていきます。

目の前にけが人や病人が現れると何とかしたいと思いますが、薬も医療器具も何もない。

でもさすがに成績もよかったんでしょうね。いろいろ工夫してその時代にはなかった方法で治療していきます。

あるときギョンタクの父の命を救ったことから、当時の医療施設「活人署」で働くことになります。

そこで見た歴史的事実に、何とか悪い方向にならないようにしようと奮闘しますが、そうはいきません。

歴史ですから。

 

そういえば、「バック・トゥー・ザ・フューチャー」を見たときに、過去に戻って、過去を変えてはいけないって言われてたのを思い出しました。

両親が結婚しなかったら、お前の存在がなくなるって脅されてて。

 

ジン先生のほかにも、過去と未来を行ったり来たりしてる人が何人かいたようですよね。

私のまわりにも、もしやいるのでは?って思っちゃいます。

 

日本版のは、幕末にタイムスリップするんですね。

興宣大院君イ・ハウン(イ・ボムス)の息子、高宗の即位は1863年だそうです。

同じくらいの時代です。

調べてみたら、この高宗の奥さんが明成皇后、閔妃なんですね。

閔妃暗殺とか、この時代もドラマが多いです。

なるほどなるほど。

やっぱり史劇は歴史知識があった方が面白いようです。

 

でも、今の時代に「未来から来た」と言われるよりは、

神隠しを信じていた時代の方が、「未来から来た」といわれても信じられるかもしれません。

 

このくらいの時代に設定しないと、注射器の代わりとかガラスとか、

ジン先生が工夫して医療器具をいろいろ作るのは難しかったでしょうね。

でも、この時代に手術を受けるのは、やだわ~。

いろいろ清潔そうじゃないし、痛そうだし~。

みんなよくその状況でばい菌で死なないわね、と思いながら見ていました。

私たちの時代の方が、いろいろ清潔すぎてかえって菌に弱いのかもしれませんが。

 

ジン先生は、当時ではまだ治療法のなかったコレラとか梅毒とかを現代の知識を使って治そうとし、

それが歴史を曲げることになるのではと苦悩します。

特に「ペニシリン」。ペニシリンの発見は1929年とのことですから、

当時それがあってはいけないわけで。

でも作り方を知っているから、目の前の病人をほおっては置けないわけですね。

もし、ジン先生が医師ではなかったら、突然過去に行ったということの前に大混乱すると思うのですが、医術があったおかげで、目の前のことに没頭できたというのはあるかもしれません。

 

ジン先生は高いところから飛び降りて、過去と未来を行き来しますが、

妓生のチュノン(イ・ソヨン)はどうやって現世に来たのでしょうか。

彼女が占いにたけていたのは、未来を知ってたからなのですね~。

「麗」の占星術師も未来に行ける人でした!

病院から医療器具を持ち出そうとした人の正体もわかってませんよね。

過去の時代の医師で未来に来てしまった人なのでしょうか。

 

ヨンレの許婚で捕盗庁参事官のギョンタクは、当時政治の実権を握っていた王野の外戚、安東キム氏の息子ですが、庶子なので、家での扱いは軽く、父親に認めてもらえていない。

でも本妻の子である兄より出来がいいんですね。(顔もいいです)

ヨンレの前では高官としての姿勢を崩さず、でも内面では苦悩を抱えているという役なんですが、

ジン先生がタイムスリップとか、目の前の病人やけが人を直そうと奮闘したりしているのとは全然別次元で時代劇をやっている感じで、彼の役どころは面白かったです。

(日本版のドラマにはない役だそうです)

特に、許婚のヨンレがどんどんジン先生を好きになってしまい、あたふたしている感じが。

ヨンレの家も両班ですが没落していて、婿であるギョンタクにすごく期待してます。ヨンレも家のためにはギョンタクと結婚しないとな~と思っていると思うんですが。

ギョンタクはいい人だけど、あまり面白そうではないというか、ヨンレはそれほど入れ込んではいないようです。

 

あと、個人的には、アガシのお兄ちゃんの役の人?

とってもいい声でした~

ちょっと惚れちゃう声だわ~。

キム・ジハンさんていう人。今まで私が見たことあるドラマには出てないみたいです。

 

タイプじゃないけど、声は好き。

 

王族である大院君は、酒におぼれた生活をして周囲の目をはぐらかしながら、安東キム氏から王様へ政権を取り戻そうとします。

このドラマでは結構英雄的な扱いですが、実際の歴史では、割と権力をふるうタイプです。

(ミスター・サンシャインに出てくる)

ジン先生は、いずれ彼の息子が高宗になることがわかってて、結構親子を救うために奔走しますね。

 

最後に、現世で、大院君がジン先生に「100両!」って言いましたが、

そういえば最初のほうにそんな伏線があったなって思い出すのに、ちょっと時間がかかりました。

ドラマが長すぎて、ジン先生が帰るタイミングがよくわからな過ぎて、私もちょっと気が遠くなったようです。

 

www.youtube.com

 

【作品メモ】

  • 韓国放送:2012年5月~ MBC
  • 演出:ハン・ヒ/オ・ヒョンジョン 脚本:ハン・ジフン/オ・ヒョンジョン
  • 22話
  • 日本での放送にあたり、原作者、出版社との了解がえられなかったことから、編集しなおしたりして、日本放送版としては24話の放送となった、らしい。