韓ドラとソウルホテルと。

韓国ドラマのレビューブログ(基本的にネタバレ)。ときどき昔話。

ロマンスが必要 2

yoonaのココがみどころ!

■「1」の好評を受けての2作目。柳の下に2匹目のどじょうはいるか?

■主人公たちの仕事がフリー過ぎて、仕事と恋に悩むという日常のリアル感が薄い

■どうみてもキム・ジソクのほうがいい男。

 

「1」の好評を受けての続編だったのですけど、30代男女のロマンスというよりは、ヒロインが子供っぽすぎて20代そこそこの恋愛ものに見えました。

 

脚本家のソクヒョン(イ・ジヌク)と音楽監督のヨルメ(チョン・ユミ)は幼いころから二世帯住宅に住んだ幼なじみ。高校時代からくっついたり離れたりを繰り返しながら今は別れている。だけどまだ同棲中。

 

やっぱりつきあいながら6回も別れを繰り返すっていうのには、問題があるんですよね。

この二人はこの先もこのままの繰り返しだろうなって思いました。

 

ソクヒョンのライバルとして登場するカフェオーナーのジフン(キム・ジソク)、確かに二人ともいい男だけれど、あまりに行ったり来たりのヨルメに途中で呆れてきました。

これは下手すると両方から振られてもおかしくない展開です。

 

結局、結婚したがっていたヨルメが、結婚はしないというソクヒョンとなんどもすれ違い、結婚なんかしてもしなくてもいいからそばにいたい、と気づくまでの話だったわけですけど、いつもは短いと思う16話の長かったこと。

 

つきあうかどうするか1週間も悩んだあと、わざわざジフンに「戻れない」と言いに行く神経もよくわかりませんわ。

ジフン、そんなヨルメの天秤にかけられるのはもったいないほどいいやつなのに。。。

ただ、ヨルメはソクヒョンとの思い出にすごくしがみついていますから、ジフンの言う「未来」にはすごく不安を持っているようです。どっちを頼りに生きていくかっていうことですよね。

結婚しないというソクヒョンとは今以上の未来を見ることができないわけですし、だからといって新しい未来に踏み込むほどヨルメは強くない。

 

ヨルメにとってもなにかと頼りになるジフンのところは居心地が良かったはず。でもそのたびに、自分からヨルメを切ったはずのソクヒョンの未練たらしい行動が半端じゃないのです。

 

これドラマ的には新しくもなんともなくて、今までもこれでもかと仕返しし合うドラマを恋愛に置き換えただけのような気がします。

 

その辺「1」のほうがさっぱりしてたかも。

たぶん、ソクヒョンとヨルメの仕事がとっても時間に自由があり、くどくど考える時間が多かったんでは?と思います。

 なので、仕事をしながらお互いを必要としていったチェギョン(キム・ジウ)とジョンミン(イン・ギョジン)のほうが理解できるし、ジヒ(カン・イェスル)のほうが恋愛に対して素直だし、上司との恋愛のほうが親近感があります。

 

 

私はこのシリーズが「30代女のキャリアと恋」みたいなことを銘打っているのに、「2」では仕事のことが無視されているのが気に入らない。

30代でキャリアが10年もあって、フリーで仕事をしていたら、もっと生活に仕事が入り込んで、そっちの人間関係が抜けられなくなっているというリアリティが設定にないなあと思うのです。

 

「1」に続き、幼なじみの二人が紆余曲折の挙句に結局もとに戻るっていう点では同じですけど。

確かにその紆余曲折をいろんなエピソードで細かく描いていました。これだけあれば二人はもう離れることなどできないだろうというくらいです。

 その細かい心理を丁寧に描くために、あえて仕事の部分を描きやすいようにフリーの時間が多い職業にしたのかもしれませんが。

 

現実では脚本家としても音楽監督としても、30代はその後の方向性を決める時期。

そんなことやってる場合じゃない、というか選択肢の中にもっと入りこんでもいいんじゃないか、と思ってしまうのです。

彼氏(ジフン)のカフェでバイトしてるヒマなんてないでしょう。

 

その意味で、仕事のパートナーでもあるジョンミンを選んだチェギョンには共感します。チェギョンは既婚でしたが仮面夫婦でしたし。

 

韓国ドラマの常道として、第二の男がヒロインをかっさらうドラマは私が知る限りは「ホテリアー」以外にはないんです。

なので、ソクヒョンの勝ち目(というかジフンの負け)は、キャスティングの時からわかっていたんですけれど、ジフンありかな~と思いつつ見ていました。もしくは両方切って、仕事に生きる。

 

もしかしたらこのドラマは「結婚という形に縛られる必要はないんじゃないか」みたいなテーマだったの?とも思っています。

普通の韓ドラでは結婚というと大騒ぎする親族があまり出てきませんしね。

 

初恋を実らせるというのが、韓国ドラマでは最高のロマンなので、チェギョンもジヒもヒロインにはなりえない。

このドラマもそれになぞったのかなあと思ってしまうわけです。

 

個人的にはソクヒョンが、別れるたびにくどくど戻ってくるのが、うっとうしくてたまりません。その上、家には、若い脚本家志望の女(キム・イェウォン)も出入りするようになり。

彼が結婚をしたがらない理由は、遺伝性の難病を持った妹がいるということだでしたが、もう少し一般の人にもおこりうる納得できる理由だったらなと思いました。

 

でも、結局はソクヒョンのほうが、ヨルメの未来を考えていた=愛していたということなのだろうと思います。

長いつきあいの分だけ、ヨルメが良いところも悪いところもすべてをわかりあえるソクヒョンに甘えていたということが、彼女が幼く見える理由だったかもしれません。

 

私ヨルメじゃなくてよかった、って思ってしまったところが、「1」と違うかも。

「1」は私、素直に「選ぶならジョンフン」って思いましたし~。

で、「2」があまりにくだくだしてたので「3」を見るのを躊躇してます。

聞くところによると「3」が相当面白いらしい??

 

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【作品メモ】