yoonaのココが見どころ!
■パク・ソジュンとパク・ミニョン。キスシーンが多い。
■まったく重みのない軽いストーリー。登場人物の誰にも、影も裏もない。
■展開はかなり滑稽で現実離れしているけれど、ウェブ漫画が原作で、その再現性が高いというところ。
先にパク・ソジュンのキャスティングが出て期待感をあおり、
その後相手役のパク・ミニョンが発表されて期待感の高まった作品。
最後まで、あまり重みのないストーリーが展開するけれど、
最後まで、二人の好演(というかまるでマンガ)で見させる作品と思います。
スタイル抜群でスーツ姿のパク・ソジュンと、人形のような顔立ちのパク・ミニョンが並ぶだけで、すでに世界観はマンガの中という感じ。
見終わってから、原作漫画っていうのがどんなもんかと検索してみたら、
いや、そのまんまでした。
原作者の注文が「原作に忠実に」だったそうで、
なるほど、パク・ミニョンのヘアスタイルまでそのまま。
(これは絵が先か、キャストに合わせて絵を描いたのかわかりませんけど)
マンガを実写で忠実に再現できるっていうのが、韓国俳優たちのすごいところ。
パク・ソジュンにこの役のオファーがいったというのも納得。
韓国の、それもイケメンの部類に入る俳優ならば、財閥のイケメン御曹司、それも頭脳明晰でいい奴というラブコメの主役を一度はやらねばならない、と思う。
この際、ストーリーは二の次でもいい。かっこよく画面に映ることが一番大事。できればスーツで。
それはもう、ファンにとっては画像保存しまくりの「ご褒美」のような作品になるに違いない。
もちろん留学経験もあり、会社の経営に携われる程度の年齢で独身のイケメンをやるには、年齢は20代後半かせいぜい30ちょい。
韓国では、その年齢層が軒並み兵役に行っている中、パク・ソジュンは早い時期に兵役を終えていて、ほとんど敵なしの状況でこの役のオファーを受けたのでは?
ロマコメの大げさな愛情表現やコミカルな笑えるシーンをはずかしがらずにそれっぽく演じるには、それなりの演技力も必要だし。
イ・ヨンジュン役を受けたことで、この先どんな汚れ役をやっても、このドラマがファンの支えになると思えるくらい、絵になるシーンがいっぱいだ。
イ・ヨンジュン(パク・ソジュン)は、財閥ユミョングループの副会長。キム・ミソ(パク・ミニョン)はその秘書。
二人のコンビは9年になり、容姿端麗で優秀でナルシストの財閥の御曹司であるヨンジュンの世話はミソ以外には務まらない。
自分の時間もすべて副会長のためにささげてきたミソは、家の借金から解放されたことで、仕事を辞め、自分のやりたいことをやろうと、副会長に辞意を伝えます。
彼女の仕事というのが「秘書」という枠を超えて、副会長の仕事にまで深く入り込んでますし、秘書というよりは片腕という感じなので、
これがまさにヨンジュンにとっては晴天の霹靂、「いったい、なぜ?」という状況に陥ります。
これがストーリーの発端。
ミソはこれまでそうしてきたように、淡々と仕事をこなしながら、
後任の採用を進めるなど着々と後始末を始めますが、
ヨンジュンは何とか辞めるのを思いとどまらせようとします。
ラブコメとしては、どうしてキム秘書がやめるのかをヨンジュンが探るうちに恋に落ちるというしかけですが、
一方では、ミソとヨンジュンの兄、ソンヨン(イ・テファン)子どものころに誘拐されたことがあるという事実から、
仲の悪いこの兄弟とミソは三角関係っぽい状況に。
兄弟の仲が悪い原因に、この誘拐事件が関わっていることがわかってきて話がややこしくなりますが、
それほど心理戦が深くないので、見ているほうもあまり深刻にならずに済みます。
どっちかというと、財閥と庶民という違い以外には、それほど障壁の高くない二人の恋愛に、
なんとかして二人で乗り越える障壁を作りたかったのかも。
誘拐事件そのものは、幼い子どもにとってはかなりのトラウマになりそうな内容ですが、
兄のソンヨンがもっとミソに執着するとか、異常行動をとるとかしない限りは、
それほど深刻な問題にはなりえない程度で。
二人の結婚に、財閥であるヨンジュンの両親は反対しないし、
ミソの姉たちは多少抵抗しますが、1日で和解できるほど。
社内にもすぐにばれ、それでもミソの立場は危うくならない。
ソンヨンをミソも愛読するベストセラー作家にしたのは、
それくらいしないと完璧なヨンジュンとソンヨン兄弟の間で戸惑うミソを描けなかったからかもしれませんが、
もっと母親が兄に肩入れしているとか、過去の事件がらみでミソを追い詰めるとか圧倒的な優位性がなければ、
ミソがソンヨンに傾く可能性もあまりないかなと思える展開で。
それに事件の大枠がわかる前に、誘拐されたのはヨンジュンだったのかもというのが徐々に見えてきます。
最後までわからなかったのは、ヨンジュンが改名するほどの理由。
BS版だったので、そこはカットだったのかもしれませんけど、
もっとも、名前がイ・ソンヒョンだったら、ミソにすぐわかってしまっていたかもしれません。
登場人物たちも、すべて軽いキャラクターで、
その辺は、「マンガだ」と思ってみればそんなもんだという気がします。
たぶん、原作漫画と両方をみてたら、兄弟の秘密もエンディングもわかったうえでみるわけですから、
その再現性の高さというその1点が、このドラマの面白いところなんだと思います。
ドラマだけを見る日本人はちょっと肩透かしを食らう感じがするくらい、
韓ドラとしては重みがないというか。
最近、日本でマンガの再現率が高い!と感心したのは、「パタリロ」くらいだけど(^^;
というわけで、ストーリーとは関係ないことが、やたら目につきました。
序盤では、副会長が秘書室のメンバーの飲み会にやってきて、みんなを連れていくチョンダムドンの豪華カラオケ。
これはあそこ! この階段と窓には見覚えが!
Super Junior の「Super Show7」のアンコールのところで出てくるVCR。
ココはセットじゃなかったんだとわかりました。
実在する店なのですね。カラオケじゃなくてクラブみたいですけど。
それから、これはすぐに「あれだ!」とわかったんですが、
(韓ドラ好きならすぐわかる)
ヨンジュンの家は、「シークレット・ガーデン」のヒョンビンの家ですね。
天井が高くて、大きな池のある、あんな個性的な家はなかなかありません。
マイムという企業の研修施設だそうです。
↑ここ、ここ!
ヨンジュンがミソにプロポーズする教会もある!あそこは場所が別なのかと思っていた。
ヨンジュンつながりでいえば、ここは「冬ソナ」にも出てきました。イ・ミニョンさんの別荘。
ミソの家は、すごい既視感があって、どこだっけ?と考えていたら、
「ピョン・ヒョクの恋」に出てきたジュンの家かなと思ったのだが、こんなにカラフル・・・じゃなかった。
似てただけ。
坂の多いソウル。こういう崖に作る家が多いのでしょうか。
それから、回想シーンで出てくるミソの両親は、この作品の監督の前作「この恋は初めてだから」のイ・ミンギとチョン・ソミン。
母親は死んだことになってるので、もう出ないと思いましたが、
ロック歌手の父親は(まあ、イ・ミンギじゃないだろと思いましたが)、「キリスト」のような容姿になって再登場(^^;
ヨンジュンの留学時代の友人で、ミソがやきもちを焼くレストランオーナーに、チョン・ユミさん。
こういうちょい役(というかカメオ出演)多くないですか?この人。
すごく記憶に残る個性的な顔じゃないけど、「あ、チョン・ユミ!」とわかるところがすごいのでしょうか。
全編を通して、ヨンジュンもミソも、その抜群のスタイルを誇示するかのように、
シャツインのスタイルが印象的です。
特にミソは、ジャケットも着ないので、ちょっとでもおなかが出たら大変と思いますが、すばらしい姿勢と引っ込んだおなかをキープしてます。
家でくつろいでいるときは、シャツはおおぶりでも、きれいな足はいつも出している。
ヨンジュンのスーツスタイルも決まっていて、きちんと体形管理してマンガに近づけよう(見せよう)という姿勢は立派です。
俳優さんたちはよく、他人の人生を生きることができるからこの仕事が面白いと言いますけど、
なるほど、マンガ(二次元)にもなれちゃうわけですね。
途中から、あれ?と思って、パク・ミニョンのアップが、左側からばかりなのはすごく気になってましたけど。気になりだすと、いつ右側が映るかそれも気になって。
売れっ子の人気女優ですから、そっち側からだけ撮ってって要求も出せるのかな?
【作品メモ】
韓国放送:2018年6月~ tvN
演出:パク・ジュンファ 脚本:ペク・ソヌ/チェ・ボリム
全16話