韓ドラとソウルホテルと。

韓国ドラマのレビューブログ(基本的にネタバレ)。ときどき昔話。

花より青春 アフリカ編 ~双門洞4兄弟~

yoonaのココがみどころ!

■「応答せよ!1988」を見たらすぐ見るべし!

■4人も面白いが、アフリカの雄大な景色がいい!

 

 

おそらく「花より男子」をもじったタイトルの「花より~」シリーズ。

おじいさん、おばさんに続いて、青春シリーズができた。

花より男子」はもちろん「花より団子」をもじったタイトルなのだが、

韓国ではそのもともとのことわざの意味はあんまり関係ないみたいで、

「花より美しい男たち」くらいの意味にとっていると思う。

英語タイトルが「Boys over Flowers」だし、「団子」と「男子」が掛詞になっていることも関係ないみたい。

 

韓国のバラエティは、とにかく長くて、最後にけっこう説教くさかったりして、

たまには見るけれど、しょっちゅうは見ない。

「青春」のアフリカ編を見る気になったのは、「応答せよ!1988」を見たばかりだったからだ。

 

4人の男子、アン・ジェホン、リュ・ジュンヨル、コ・ギョンピョとパク・ボゴムは、

「応答せよ!1988」がヒットしたご褒美の旅行先、プーケットから「花より青春」のスタッフに拉致され、アフリカに連れていかれる。

生放送のため、一足先に韓国に帰国していたパク・ボゴムを除く3人は、スタッフとグルになったジュンボンオンマ(ラ・ミラン)とソヌオンマ(キム・ソニョン)に騙され、ランチをしに行ったレストランからそのまま空港へ連れ去られる。

 

「花より青春」に出演するとわかったコ・ギュンピョは、自分の過去から、そんな人気番組に出られると思わなかったと言って涙ぐみ、ちょっとだけこっちをしんみりさせた。

事務所も事前に架空の仕事の予定を入れたり、バラエティ側のスタッフがドラマのスタッフとして潜り込んでいたり、用意は周到だ。

パク・ボゴムは韓国で生放送のMCを務めた後、家に戻る車の中でアフリカ行きを知り、そのまま空港へ。

 

ヨハネスブルグを経由してナミビアに入り、1週間後にビクトリア滝にたどりつくことを目標に旅をすることを告げられる。

空港で両替をし、スマホのSIMを買い、車を調達して、初日のホテルに向かうが、

あとから合流するはずだったパク・ボゴムが、途中で飛行機に乗り遅れたことが判明し、最初からトラブル含みの展開。

 

日本にも「ぶっつけ本番の旅」とか「田舎に泊まろう」のようなバラエティがあるが、この韓国のシリーズは「海外」という時点でかなりハードルが高い。

撮影のためのスタッフがそれなりの数、同行していると思われ、1週間のルートはおおよそ決められていると思われるが、4人で力を合わせて旅を続けるようすは、一人ひとりの素が出ているようで、けっこう笑える。

 

同い年のアン・ジェホンとリュ・ジュンヨルが後の二人をリードし、ドラマの役柄と違って、けっこうおおらかそうなコ・ギョンピョが会計を任され、パク・ボゴムは末っ子らしく兄たちに気を使いながら、誰よりも大食いなところとちょっと抜けたところを見せる。

 

見たことのないアフリカを旅するというだけでも、見ているこっちも興味深く面白いが、4人が新しい体験を若者らしく楽しんでいるところがいい。

ジュンヨル君はちょっとは英語を喋れるらしく、車を借りる交渉なども率先してやる。

 

途中で止まるところがなければ、テントと車に泊まることになり、食事もキャンプ場で自炊。何だかどんどんいろんなものを混ぜて、どうなるんだろうと思うような食事作りだが、最後に濃い味をつけて整えば、結果オーライなのが面白い。

日本人よりたくましいかも~。

 

1日に数百キロも運転しなければならない日もあり、交代で運転するが、後部座席に座った二人はほぼ爆睡。

運転を代わるなり壁にぶつけたり、検問を通過してしまって拘束されたりとトラブル続きで大丈夫かなと思われるときもある。

 

しかし、アフリカの景色は雄大だ。

私だって一度は行ってみたいと思うが、あの寝床と食事を見ていると、ちょっとひるむ。

そういうところに面白がって行けるのはたぶん若いうちなんだろうなあ。

 

旅の合間に、「応答せよ!1988」のオーディションの風景が差し込まれる。人気シリーズであるこのドラマへの出演は誰にとっても期待が大きいものだったろうが、

オーディションの最初から合格までの映像が残されていて、無名に近かったジェホン君とジュンヨル君はとりわけ、合格したいという思いが強かったみたい。

 

夜も更けてお酒が入ると、4人でドラマ以前にやっていたことや、ドラマに対する思いなんかを語り合ったりして、それを垣間見ている感じは、ドラマ後の余韻の冷めないファンにはありがたい。

 

ジョンファン役のジュンヨル君は「本当はソヌをやりたかった」と言ったが、すぐさまギョンピョ君に「ソヌはイケメンじゃなきゃ」と言われてしまう。

結果的に、ジョンファン役はとても良かったと思うし、彼をジョンファンにした監督や脚本家の目も確かだったと思う。

そしてジュンヨル君は、ことあるごとにボゴム君のほうがうまく行くことに対して、「嫁もとられたのに」と愚痴る。

 

広大な砂漠、アフリカの草原に次々に現れる動物たち、どこまでも続く道、最後に現れた巨大な滝など、プーケットの褒賞旅行よりも、こっちの番組への出演のほうが、よほど彼らにとっては「ご褒美」だったと思う。

 

なんだか見ている間、ずっとこっちも笑っていた幸せな番組だった。

 

韓国に帰ってきてから、4人が再会するシーンは、いらないかなと思ったけど、まあそれを入れる(しつこい)のが韓国流というか。

 

「応答せよ!1988」を見たら間を置かずにこれを見るのがいいと思うし、これだけを見るのはちょっと物足りないだろうと思う。

 

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【作品メモ】

韓国放送:2016年2月~ tvN

演出:ナ・ヨンソク 

全6話