yoonaのココがみどころ!
■ヒョンビンさん、久々のドラマ出演作
■ゲーム先進国韓国ならではのARゲームを舞台にしたドラマ
■先端技術のドラマでありながら、スペインの優雅な風景を舞台にしたロマンチックさ
■真剣にみていると、かなり疲れます。
Netflixで「ミスター・サンシャイン」を見たついでに、
登録をやめる前にこれ見ておこうと思いまして。
「アルハンブラ宮殿の思い出」というのは、スペインのギター曲ですね。
一度は耳にしたことがあるフレーズだと思います。
Kaori Muraji - 村治佳織 - Recuerdos De La Alhambra - アルハンブラの想い出 - YouTube
ドラマはスペインのグラナダから始まります。
娘ヒジュ(パク・シネ)のギターの才能にかけて、スペインに移住してきたチョン一家。両親は亡くなり、祖母がヒジュ、セジュ(チャニョル)、ミンジュの3人兄弟の面倒を見ながら、小さくて古いホステルを経営して生計を立てています。
韓国のIT投資会社の代表ジヌ(ヒョンビン)は、新しいゲームを開発した人物に会うためにグラナダにやってきます。
ジヌとヒジュはヒジュのホステルで出会いますが、お互いの印象は最悪。
ジヌのライバル会社のヒョンソク(彼の妻はジヌの元妻)もグラナダに来て、
二人はゲームの仮想空間で戦いを始めますが、ヒョンソクはその中でジヌに倒されてしまいます。
ゲームの中でたおされたヒョンソクは、本当に死んでしまい、そこから、このゲームにしかけられたミステリーが始まっていきます。
優雅なギターの音色に、ロマンチックな話かと思いきや、
舞台は思いっきりAR(仮想現実)ゲームの中。
自分がまるでそのゲームの中にいるような感覚の中で繰り広げられる戦闘ゲームです。
攻撃されれば痛みも感じ、追い詰められる恐怖も味わえます。
そのゲームを開発したのはゲームマニアのヒジュの弟セジュなのですが、
彼は姿を消していました。
ゲームの権利が欲しいジヌは、ヒジュのホステルを買い取ると100億ウォンを提示、
ホステルの経営も行き詰っていたヒジュはそれに飛びつき、大金を手にしてホステルをたたむことにします。
一方、ゲーム中にヒョンソクを死なせたジヌは、
その後ゲームをしていなくても現実とゲーム空間の区別なく、ヒョンソクの亡霊に悩まされることになります。
ジヌは仕事の面では一目置かれていますが、離婚や挫折からあまり人を信じないタイプ。
ヒジュはギターの演奏はあきらめましたが、ホステル経営のかたわら生きるためにたくさん働き、工房でギターを作る仕事をしながら、いつか自分の工房を持つことを夢いている。2度の結婚をし、最初の妻はヒョンソクの妻になり、2人目の妻とは離婚係争中。
そんなにも境遇が違う二人ということですが、二人が出会い、恋に落ちるベースは出来上がっています。
どうやっても出会いそうもない二人ですが、ヒジュの弟がゲームの開発者だったということが二人を結びつけます。
そしてジヌが悩まされるゲームと現実の混乱を解くカギはどうやらこの弟セジュが握っているようなのですが、彼を探すことが二人の共通の目的にもなってきます。
ヒョンソクの父親、チャ教授は、息子を見限ってジヌにくみした人物。
ヒョンソクのひねくれ加減は、この父親に認められなかったことが大きいんですね。
チャ教授は何よりも自分の利益を優先する冷徹なタイプで、このドラマを結構引っ掻き回します。
余談ですが、この前に見た「ミスター・サンシャイン」でも、この役キの俳優、ム・ウィソンさんはとてつもなくやな奴の役でした。
ジヌはゲームにログインしなくても、どこからともなく「アルハンブラ宮殿の思い出」が聞こえると、ゲームの世界に没入してしまいます。
ストーリーの途中で突然ギターの音色とともに戦闘シーンが始まるので、
ちょっと展開がとぎれとぎれになりびっくりしますが、思いがけずARゲームというものを垣間見ることになります。
このシーン、CGとかにお金もかかっていそうなので、結構自慢げに長いのですが、ついジヌを応援しちゃいますね。
でも現実と仮想空間が交互に現れ、ジヌの精神もかなり大変そうです。
これはARゲームにのめりこむことで、現実と仮想の区別がつきにくくなり、精神にも影響が出ることへの警告なのでしょうか。
二人が分かれる前に、けがで動けないジヌの世話をヒジュがしたことで、
二人の距離は一気に縮まったようですが、もとより生きる世界の違う二人、
それぞれにグラナダを後にすることになります。
ジヌは、ゲームの中にいるギターを弾くヒジュにそっくりな女エマに心を揺さぶられており、その辺、設定が上手だなあと思いました。
ゲームを作ったセジュはヒジュの弟なので、姉にそっくりなキャラクター、しかも姉はギターが上手というのは分かりやすいんですけど。
ヒョンソクの死の疑惑を避けるため、ジヌはアメリカへ。
ヒジュ一家は韓国に戻り、ヒジュは韓国で家を買い、ギターの工房を開きます。
1年後、ヒョンソクの一周忌にジヌが現れます。
ゲームの中でレベルを最上位にまであげていたジヌは、もうヒョンソクが現れても簡単にやっつけることができるようになっていました。
またジヌの秘書、ソンヒョクも同じゲームに没入し、一緒に戦うようになっていました。
(こう書くだけでは何がなにやら、ですよね)
セジュの消息を確かめるために、ジヌはヒジュと再会。
セジュの行方は相変わらず不明でした。
その後セジュと一緒にゲームを開発したマルコの話が出てきます。
マルコは麻薬に手を出していて、お金欲しさにヒョンソクとジヌを天秤にかけてゲームの値段を吊り上げようとしますが、彼もゲームの中で幻覚を見ながら謎の死を遂げます。
おそらくセジュも同じ状況にあり、ゲームの中のどこかに身を潜めているのではないかということになりました。
これって、私にはよく理解できないのですが、ゲームの中って、食べ物やトイレとかってあるのでしょうか???
セジュはもう1年も行方知れずなんですよ?
複雑な事情と精神状態を抱えたジヌとは反対に、
健康的なヒジュは、素直にジヌにひかれていきます。彼がまだ離婚できていないということがちょっと引っかかってはいますが、それほど小娘でもないですし。
中盤から後半にかけて、人が死んでいきますね。
それによってジヌはどんどん追い詰められていきます。
ヒジュに心を惹かれながら、それどころじゃないっていうところもある。
最後まで二人がどうなるか、というかジヌがこのゲームの謎を解決できるのか、
すごく気になる展開です。
ジヌが追いつめられるほど、ジヌの周囲の人は彼の精神状態が異常だと言いますが、ヒジュだけは彼の味方になるという。
この傘のキスシーン、素敵でしたね。
強気なジヌと、純粋に彼を好きなヒジュが良く出ていました。
ドラマはゲームの謎だけじゃなく、
ジヌとヒョンソクと元妻の三角関係や、
ジヌ、ヒョンソクと一緒に会社を設立したパク理事との関係など、
いろんな状況が絡んできます。
最後は決死の覚悟で、ジヌがアルハンブラ宮殿の中に入り込んでいきますが、
セジュはどこにいるのか、
ゲームの謎が解かれたところで、ジヌとヒジュはどうなるのか、
最後まで目が離せませんでした。
韓国ドラマらしく、途中でいろんなことが置いてきぼりにされてはいますが。
ラストは。
う~ん、こう来たか、という感じです。
あんまり一般的じゃないっていうか、え~???それでどうなるの?っていう感じです。
ゲーム中のエマがジヌを助けてくれるんじゃないか、と思っていたのですが、
意外な展開に。
ジヌのおかげで、セジュは戻ってきますが、ジヌは戻らない。
セジュもジヌの行方を知らないようです。
ゲームの中で多くの人を殺したジヌもまたゲームの中で死んでしまったんでしょうか。
あるいはセジュがそうだったように、ゲームの中のどこかで存在しているのか。
いろんなことがまだ謎なの。
ヒジュはジヌに会うために、ゲームの中へ入っていきます。
そこでどうなるか、そこは謎のまま残されました。
そこはドラマではなく、ゲームのファンタジーとして、次の開発に託されるのでしょうか。
ちょいと腑に落ちないエンディングなのですが。
【作品メモ】