韓ドラとソウルホテルと。

韓国ドラマのレビューブログ(基本的にネタバレ)。ときどき昔話。

力の強い女 ト・ボンスン

yoonaのココがみどころ!

■JTBCで過去最高視聴率を取ったラブコメ

■これまでいろんな「秘密」がヒロインにありましたが、「怪力」はすごい

■ヒョンシクくんとボヨンさんの身長差にはキュンとします

■結構どたばただけど、視聴率を取っただけの面白さは詰め込まれています。

 

イケメンの御曹司とちょっとさえない女の子のラブコメ、という意味ではありがちな話なんですが、

タイトルロールのト・ボンスン(パク・ボヨン)は、代々女だけに受け継がれる怪力の持ち主という「取り柄」があります。

どうしてそうなったかは、1話で明かされます。力を他人のために役立てないと無くなってしまうんですね。

ボンスンの母はその力のおかげでオリンピックで金メダルを取りましたが、その後自分の欲のために力をつかったので、力を無くしてしまいました。

ボンスンには双子の弟ボンギがいます。ボンギは怪力ではない代わりに頭が良い。職のないボンスンと違って医者になります。

 

ゲーム会社の代表、アン・ミンヒョク(パク・ヒョンシク)は、仕事にはまじめに取り組むものの、生活は自由きままです。しかし誰かに脅迫されており、身の危険を感じている。

ある事故がきっかけでボンスンの怪力をしり、彼女をボディガードとして雇います。

ボンスンはいつか自分でゲームを開発することが夢なので、ミンヒョクの会社に入れることを喜びます。

 

ボンスンには高校時代の同級生で警官になったイン・グクドゥ(ジ・ス)という片思いの相手がいます。グクドゥには彼女がいて、ボンスンの気持ちは伝わっていないみたい。グクドゥはボンスンの怪力のことを知りません。

グクドゥっていう名前、ちょっと変わっているんですかね。初めて見る名前です。

 

ボンスンが住む地区、トボン洞トボン区で、若い女性の連続拉致事件が起きます。それが殺人事件に発展しますが、ボンスンがその事件を目撃したことから、グクドゥがボンスンの身辺警護をすることに。

ミンヒョクのボディガードであるボンスンは、グクドゥに警護されることになり、3人は一緒に行動するようになります。

 

最初は反目しながらも一緒に行動するようになる二人が、やがてひかれあうのはラブコメの王道ですが、

このドラマは、その背景でサイコ犯による殺人事件が発生し、その犯人を捕まえようとする警察にボンスンが絡んできます。

一方では、ミンヒョクの複雑な家族の問題もあり、ボンスンは自分の怪力のことでひそかに悩んでいます。

たわいないラブコメにせず、そうした問題を絡めてくるとことが、韓ドラらしいところです。

 

パク・ボヨンさんは、今、若手俳優が一番共演したい女優さんだそうです。

小柄でかわいくて、演技が上手ですから、そうかもしれません。

あの表情で、すねられたら、思わずほおが緩んでしまうでしょう。

ほおを緩めっぱなしだったのがパク・ヒョンシク君でした。

花郎」ではちょっと影のある役だったのですが、このドラマでは素のままというか、明るくて率直な性格そのままだったと思います。

見目のいい俳優が一度はやらないといけない明るいラブコメですよね

 

中盤から二人のラブラブシーンが結構出てくるんですが、二人の身長差もあって、

なかなか胸キュンなシーンが多いです。

すごく鬱屈した事件が進展するんですけど、2人のおかげでそういう気分はぶっ飛びますね。

 

グクドゥの彼女がボンスンの弟にひかれてグクドゥを振り、そのおかげでグクドゥは自分が本当はボンスンのことが好きだったということに気づきますが、時すでに遅し。

ボンスンをはさんで、二人の男がぎゃんぎゃんやりあうのもまた面白いです。

 

ボンスンが最初にやっつけたやくざ一派が、最後まで絡んできますが、

このラインはなんかちょっと笑いを取ろうとしている感じがしていましたが、

あまりの大けががいかにボンスンの怪力がすごいかということを表していましたし、

この一派はボンスンが住んでいる地区の再開発にも絡んでいるんですよね。

 

(ボンスンに一番痛めつけられるやくざのNO.2役の人、キム・ウォネさん、「キム課長」や「一人酒男女」でも出てきたんですけど、幅広い役者さんですね~)

 

あるいはボンスンの母たちがやっている再開発反対運動がもうちょっと本格的に絡んでくるのかなと思っていましたが、この辺は、あまり本筋に影響がありませんでした。

むしろ、母親が父親に店も家も任せっぱなしで外で好き勝手やっているということを表現したかったのかもしれませんが。

 

でもやくざの一味がインド帰りの怪しい坊さんと絡むシーンは別になくてもよかったのではないかと。

母親の占い好きとか、世間ってこういうの多いよね、っていうのがいっぱい出てきた感じです。

 

私が気に入っているのは、ボンスンのおばあちゃんがやってきて、二人の孫、ボンスンとボンギについていうところです。

普通は孫のいいところ、力の強い子と頭のいい子、を言うと思うんですけど、おばあちゃんは、「頭の悪い子と力の弱い子」というんですね。

それって、ふだん褒められているところじゃないことをあえて言っていると思うんですけど、ボンスンは弟のほうが頭がいいことをうらやましいと思ってると思うし、

ボンギは、頭がいいことを褒められて育ったと思うんで、この言い方っていいなあと思って。

怪力を持っている一家にあって、男は弱く見えるんですけれど、

ボンスンの父も、弟も、あたたかい目で女たちを見ていますね。

おそらくミンヒョクもそうなっていくんでしょう。

 

途中で、殺人犯に陥れられて、罪のない人を傷つけたために、怪力を無くしてしまうボンスンですが、

ミンヒョクと一緒に死にそうになる場面から起死回生、力を取り戻し、犯人逮捕に奔走します。

 

ブコメですから最後はいろいろ大団円。

ボンスンがまた女の子を産むまでが描かれています。

 

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【作品メモ】

  • 韓国放送:2017年2月~ JTBC週末ドラマ
  • 演出:イ・ヒョンミン、脚本:ペク・ミギョン
  • 16話