yoonaのココがおすすめ!
■キム課長がいい人なのか、ただの変な人なのかが、最後のほうまでよくわからない?
■ジュノが演じるんだからそんな悪い人じゃないだろう~と思ったソ理事が意外と悪い人。
■会社勤めをしたことがある人なら、理不尽!と思う「あるある」がいっぱい
■キム課長はロマンスが向いていない
夏前から見始め、いろいろあって夏の間中断してたんですが、
秋になってようやく続きを見ました~。
こんなにかかったのも久しぶりですが、途中でやめなかったのも珍しい。
最後がどうなるかが気になっていたので。
中断が長かったので最初どういうことからこうなったのかを思い出すのが大変でした。
最初、キム課長は田舎の会社で経理を担当する「変な人」で、お金をくすねようとしてソウルの大企業に入社したんですよ。
なんかそのいきさつも、結構ごり押しなんですけど、
それ以上にキム課長を演じるナムグン・ミンさんの演技がすごく誇張されててわざとらしい。
表情にも歩き方にも力が入ってるし、着ているものも決まりすぎてて。
でもそれがキム課長というキャラを際立たせる重要な演出になっていました。
これまですっきりしたかっこいいキャラが多かったナムグン・ミンさんですけど、
この役は濃くて~。アグレッシブな挑戦だったと思います。
財閥が経営する大企業の幹部の不正を暴く、っていうストーリーは、普通にやったら割と暗いというかシリアスなドラマになると思うのですが、
徹底してコメディに仕立てたところがこのドラマの見どころです。
田舎でクラブ(というかキャバレー)の経理を任されていて信頼されていたキム課長は、経理の数字を見る才能にたけていて、その実力でお金をちょろまかすことも難なくやっていました。
夢はお金をためてデンマークに行くこと。
ある事件で田舎を出てソウルに。
大卒しか採用しない大企業のTQグループの経理部に潜り込みます。
TQの経理部は花形の会計部とは仲が悪く、オフィスも地下の薄暗い場所。部員たちは日々地道な仕事に励んでいました。
この会社の会長が腹心の部下と手を組んで私腹をこやしている。
社長は妻だけど、病弱なので実権は会長が握っています。
お決まりのように一人息子は頭も悪く、遊び放題。
検察庁のやり手検事だったソ・ユル(ジュノ)は会長と手を組み、検察庁を辞めてTQに理事として入社します。
キム課長もできればTQの有り余るお金を着服しようとして入社したわけですけど、いろいろな偶然が重なり、会社の救世主に持ち上げられるようになってしまう。
会長やソ理事からは目障りな存在になってしまうのですけど、
ここから、事態は二転三転していきます。
最後は大団円というか、収まるところに収まる筋書きなんですけど、
最初は誰も味方がいなかった社内で、キム課長が一人、また一人とシンパを増やしていく様子、
自分に自信満々だったソ理事が足元をすくわれ、やり返しながら、気持ちを変化させていくところ、
悪人たちが、自分の得だけをかんがえてあっちへ行ったりこっちへ行ったりする様が面白い。
経理部の主任であるユン・ハギョン(ナム・サンミ)がその鋭い視点で、キム課長の本質を見抜き、ソ理事とも心を通わせていきますが、
最後はどっちかとくっつくのかな~と思ってたんですけど、それはこのドラマにとってはさほど重要な話ではなかったようで。
ナムグン・ミンさんの怪演が話題でもありましたが、
ソ理事役の2PMのジュノもいい味を出していました。
彼は、いい人にも見えるし、悪い人にも見えるし、得な顔つきだと思います。
最後はキム課長と今はやりのブロマンス的な雰囲気も出していましたが、
コメディも上手でした。
あと、わき役の人たち、面白かったです。
会長の息子は、最初は会社のお金を自由に使いまくるいやな奴でしたが、キム課長に脅されてからは、しもべのように慕っていて、最後に事件を解決するときには大きな役割を果たしました。
田舎のホステスだったグァンスクは、キム課長に経理の仕事を教わり、キム課長を追ってソウルにやってきます。TQグループのカフェで働きながら、社内のスパイ的な役割を果たしますが、しゃべり方とか性格にすごくきちんとキャラ設定ができてて、いつ登場しても面白かったです。
検察からTQにスパイに入っていたホン・ガウンは、盗聴と盗撮が得意。会計部でインターンをしながら、検察に情報を流すつもりが、いつのまにかTQの不正をあばこうとするキム課長のために働くようになります。彼女の不パイ活動もいつもコミカル。
あと、会社のお掃除のおばちゃん。これぞ韓国のおばちゃんっていう風情ですが、会社の大事なことをみんな知っている。中盤では結構いいところで出てきました。
人事部の人も、韓国の片桐はいりみたいで、一度見たら忘れないです。
会社って、こういうキャラの立つ人、いますよね。
財閥はみんなこうやって私腹を肥やしているんだというのが、あちらの一般的な認識なんでしょうね。
それを面白おかしく仕立てたドラマですが、大勢の登場人物のキャラ設定がきちんとしていて、そこがなんか最後まで見てしまった要因かもしれません。
コロコロ変わるとなんか気持ち悪いですし。
キム課長とソ理事と会長の息子ミョンソクの来ているスーツはいつもすごく凝っていました。
こういう会社員はいないよなと思いつつ、キャラを服でも表現してました。
見るのに時間がかかりましたけど、最後まで見てよかった~!
主題歌、耳に残って大変ですが。
【作品メモ】
- 韓国放送:2017年1月~ KBS
- 演出:イ・ジェフン、脚本:パク・ジェボム
- 16話