韓ドラとソウルホテルと。

韓国ドラマのレビューブログ(基本的にネタバレ)。ときどき昔話。

プロデューサー

 

yoonaのココがみどころ!

■韓国テレビ業界の裏側を舞台にしていて、実際にある番組なども出てくるのでリアルっていえば、リアル

キム・スヒョンは表情があまり変わらなそうに見えて、結構変わる。

チャ・テヒョンコン・ヒョジンカップルのほうに、つい思い入れがはいってしまう

■IUが自分のような?生意気な歌手を演じていて、それもリアル?

 

キム・スヒョン君は、それまでの役とはまた違った面を見せてて、相変わらずうまいなあと思ったし、

ちょっと気の弱いチャ・テヒョン、相変わらず威勢がよくて男前なコン・ヒョジンのコメディですもの、ちゃんと笑いをとっていました。

 

生意気な歌手、IUのふてくされぶりもかわいかった。

IUってかわいすぎないところが、こういうドラマには向いているかな~。

 

 

ストーリーの作りというか設定は凝っています。

全体がドキュメンタリー風な仕立てになっていて、

ところどころに、登場人物が視聴者に話しかけるように「本音」を入れています。

これ、バラエティによくある字幕、言えなかったところを全部字幕でばらしちゃう感じがありました。ちょっとずるい。

スヒョン君にいきなり、「そうじゃないですか?」って聞かれてもなあ。

 

まあ、でも、韓国では「実際はこうなんだろうなあ」とか「これって本当にあるの?」とか普通に思われていることの実態を見せたということで、

このやり方は韓国ではウケるかもしれませんが。

 

最近、K-POPの話題でも、倒れたり、病気になったり、けがしたりするアイドルが多くて、相変わらず交通事故も多いし、

現場はもっと厳しいのでは?と思いますが、それを面白おかしく、‟おしゃれ”に描いています。現実はもっと疲れた人が多いと思う。

 

韓国ドラマとしては、いきなりこれを見るより、

ある程度韓国の芸能界とか番組作りとかの裏話を知っているほうが、楽しめると思います。

 

頭も良くて(ソウル大卒)、格好も良くて、生真面目すぎるペク・スンチャン(キム・スヒョン)が、

およそ性格に合わなそうな華やかなテレビ局に就職してバラエティ班の所属になり、

「番組作り」というものがどういうものかがわかってくるようになるまでのドラマです。

 

 ぶつぶつ、いろいろ思いながら最後まで見たんですが、

結局はまり切れなかった一番の理由は、わたし好みの男子が出てなかったことですかね~。

韓国ドラマにありがちなんですが、最初は視聴率稼ぎのためなのか、

カメオ出演とかってけっこうていねいに出して来たりするんですけど、

後半制作が追い付かなくなってばたばたするせいか、そういう小技が無くなって作りが雑になりがち。

 

このドラマも、スンチャンの成長、歌手シンディ(IU)の自立、

バラエティ番組のプロデューサーのラ・ジュンモ(チャ・テヒョン)と音楽番組のプロデューサーのタク・イェジン(コン・ヒョジン)の、

15年にわたる友情が恋愛に移行するまでとか、

いろいろテーマがある中に、バラエティ番組の作り方とか、歌番組の裏側とかを盛りだくさんに突っ込んできて、時々本題から外れますが、

そういうのを単純に楽しめれば面白いです。

 

そういえば構成作家って韓国ドラマではよく出てきますが、圧倒的に女性が多いですね。どうしてかな。

もうひとつ、そういえば、スンチャンが最初に追いかけていた大学のあこがれの先輩はどうしちゃったのかなあ?

 

舞台はテレビ局ですが、もうひとつの舞台は、ジュンモとイェジンが同居しているマンション。

二人は付き合っているわけではなく単なる幼馴染で、(それぞれに別の彼、彼女がいる)

イェジンの新居が決まるまでのあいだ、ジュンモのマンションに転がり込んだわけですが、イェジンの弟もここに住んでいます。

このマンションがスンチャンの実家とすごく近い。

そのうちに逃げてきたシンディもここへ転がり込むことになります。

ジュンモの部下でイェジンに気があるスンチャン、スンチャンに気があるシンディという図式が、このマンションで繰り広げます。

 

ジュンモとイェジンは、長い付き合いということもあって、

言いたい放題なところもありますが、本心をなかなか言えないというところもあります。

率直にイェジンに対して好意を示すスンチャンに比べて、ジュンモの態度は煮え切らないし、もどかしい二人です。

 

シンディの事務所の女社長という人がなかなか強烈で、

所属歌手にも高圧的だし、テレビ局に対してもなかなか押しが強い。

このドラマを見ている最中に、ちょうどBEASTというボーイズグループが、

事務所との7年間の契約を満了して、どうやら独立っていう話になりました。

 男の子の場合は兵役もあるし、次はどうするかって微妙なところでもあるんですけど、

事務所的にも新しいグループもデビューして、抱き合わせで出したいとかそういうあたりが、

シンディ(IU)が世話になった事務所を辞めて個人事務所に移るという話とちょっと重なるところもあって、

その辺は見ていて、いろいろ想像もたくましくなりました。

 

韓国ドラマでは、芸能界に限らず、いろんな業界や政界の裏側を、結構リアルに描いていることが多いのですが、いろんなことが「さもありなん」という感じで展開します。

 

でもIUは、ともすると「本当にこうなんだ」と思われがちな裏表のあるかわいくない役を、よく引き受けましたね。

アイドルがアイドルの役をやるのは、イメージを作ってしまって危険なところもあると思いますが、

自分のやりたいことに対してジレンマを感じていながら、自分らしく生きようとするというけっこう感情的に難しそうなところをかわいく演じられたのでよかったのでしょうか。普通に女優がアイドルの役をやるよりは、本当にリアルでした。

 

あと、スンチャンの家族、っていうのが、韓国では一般的な家族なのでしょうけれど、それをいちいち忠実にやればやるほど面白いです。

家族それぞれの立ち位置というのが明確であり(父親とか婿とか)、結局は母親が全権を握っているところ、

母親はできのいい息子に最大の期待をかけているところとか。

 

このドラマ、すごくいろんな有名人が実名で出てきます。

KBSのドラマですから、バラエティ番組は有名な「一泊2日」が舞台。

歌番組は「ミュージックバンク」です。

そういう意味では、ドラマや歌番組をよく見ていると面白いです。

 

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【作品メモ】

  • 韓国放送:2015年5月~ KBS
  • 演出:ピョ・ミョンス 脚本:パク・ジウン
  • 16話