yoonaのココがおすすめ!
■「匂いを見る」というタイトルがまず謎。どうしてユチョンの持っている能力、痛みを感じないではなかったのか。
■匂いも痛みも、後半ではどうでもよくなる。
■殺人事件とコメディが同時進行する。
「匂いを見る少女」16話、
途中2,3話録画ができてなくて、その分レンタルDVDを借りたりしましたが、レンタルDVDは23話構成になっているので、DVDだと4,5本になってたりして(^_^;)
この前に見たのが「未生」だったので、それと比べると韓ドラ色プンプンというか、もうこれぞ韓ドラっていうくらい「病気」「記憶喪失」「事故」「都合のいい展開」が満載でした。
恐怖の連続殺人事件とコメディを一緒にするっていうのはどうしたもんかな~、
2本のドラマを同時に見ているような感覚でした。
ユチョンもここまで壊れるコメディは初めてでしょうし、
相手役のシン・セギョンさんに至ってはなにしろきれいなのでね~。
北川景子さんに似ている感じですよね。
それがお笑い芸人を目指しているっていうのはかなりの違和感でした。
結果的にはやっぱり「二兎を追うものは一兎をも得ず」っていうか、
殺人ミステリーもコメディもどっちも中途半端だったような気がしますが、
でも後半はどんでん返しの連続なので、結局最後まで見ちゃいました。
全編にわたって突っ込みどころは満載ですし。
マンガが原作だそうなので、いろんなことが都合の良いように展開して、
つじつまが合わないのは多すぎてかえって潔い感じ~?
逆に言うと、物語を進行させるために、いろんなことをつなげようと「結び目」を作っているんですね。
殺人被害者の娘(チョリム)とユチョンの妹が同じ名前だったりとか。
水族館員だったムガク(ユチョン)がいきなり警官になっちゃったり、
それで殺人事件を扱う強力班(日本でいうところの捜査一課ですね)に昇格しちゃったり。
無理無理感がいっぱいです。
チョリム(シン・セギョン)の不思議な能力、「匂いが見える」っていうのは、CG技術が良くなってきた最近のドラマならではの見せ方でした。
においがふわ~と漂う感じがCGで。
世の中ってすごくにおいだらけで、それが全部見えたら目の前すごいことになっていると思うんですが、それはまあ都合のいいところだけ見えることにして。
ムガクが「無痛症」であるというのは、ドラマ化に際して加わったことなんだそうですが、都合のいいところでだけ、この症状が現れますよね。
それにしてもクォン・ジェヒ(ナムグン・ミン)が「失顔症」って出たときには笑いました! これもなんて都合のいい!
目撃者は記憶喪失、犯人は失顔症で、どうやって事件は動くのかと思っちゃいました!
結局そのあたりが「最後まで見ちゃった」原動力なんでしょうかねえ。
ミステリーとしての掘り下げが足らなかった分、クォン・ジェヒがどうしてここまでの殺人鬼になったのかっていうのもいまいち納得がいきませんでした。
ヨム班長がいろいろ問い詰めていましたけど、まあそれが当たっているっていう事なのかなあ。
そうだ、ヨム班長役のユン・ジンソさんは映画の多い女優さんでドラマで見るのは珍しいですけど、さすがの演技でした。
コメディ担当の強力班の中で、唯一ミステリー担当でしたね。
その境界をユチョンが行ったり来たり。
妹を殺した犯人を追いかける苦悩に満ちたユチョンと、
お笑いの練習をする壊れたユチョンの両方を見たいファンには面白いドラマでしょう~。
このドラマをみている最中に、ユチョンの事件が起きたので、
私はそっちが「これってなんかのおとり捜査?と思えて仕方なかったのですが・・・。
チョリムに「女のにおい」がするかどうか見てもらえば一発なのに(^_^;)
でも!
このドラマの一番の収穫は何と言っても、ナムグン・ミンさんの不気味さでしょう。
彼のソフトな表情と語り口がどんどん不気味さを増していくところはすごいです!
有名シェフである彼の包丁さばきが美しいほど、なんかぞわぞわ怖いです。
ドラマ中盤までは、目つきの鋭いチャン・ベッキョン医師(ソン・ジョンホ)のほうがよほど犯人に見えますし。
余談ですけど、ベッキョンという名前は珍しいのでしょうか。
私はもうずいぶん長く韓流を見ていますが、
ベッキョンという名前はEXOのベッキョン以外には見たことがありません。
原作のマンガ家さんがそこからとったのかな~と思ったりしてます。
ちなみにEXOのベッキョンはビョン・ベッキョン<邊伯賢>です。
ミステリーを美しく終わらせよとするなら、
クォン・ジェヒが捕まっておしまいでよかったと思うんですが、
コメディとしての落としどころとしては足りないと思ったんでしょうかねえ。
にしても、クォン・ジェヒの護送車からの逃走の種明かしはしてほしかったです~!
そこいまいち消化不良。
でなんか頭よさげで用意周到な感じにしてますけど、
けっこう間抜けな点が多いんですよね。
ものすごく鍛えているわりには、ぼこぼこに殴られたりとか。
最後に2人が幸せになったら、2人の能力?は消えるのかと思っていましたけど、
そうでもなかったようです。
な~んだ、って感じ。
とまあ、ミステリーとコメディの匂いをほのかに感じながら、
「イタイ」と思うところをぐっと我慢すると、
面白かったかなあと思える作品ではありました。
【作品メモ】
- 韓国放送:2015年4月~ SBS
- 演出:ペク・スチャン 脚本:イ・ヒミョン
- 16話