yoonaのココがみどころ!
■家族もの、長いの、お好きな方にはおすすめ。
■パク・ソジュン、ペク・チニがブレイクする前のドラマ(両方脇役)
■家族のもめごとの多くはお金で解決! できると、ドラマにはならない。
ようやく!
70話見終わりました!(BS放送版)
自分をほめたい。
録画も全部成功・・・と言いたいですが、69話と70話はちょっとだけ長かったようで、1時間の録画時間では、69話の最後が切れました。
訳あって別々に暮らしていた姉妹がいましてね、
姉は人とうまくやるのが苦手、妹は人なつこい。
少しずつ世間とうまくやっていこうと努力しながらも、自分の性格に自信が持てない姉に、妹が一言。
「オンニ、ありのままでいいのよ」
「アナ雪」のまんまです~!
こっちが先? と思ってしまいました。
このドラマを一言で言いますと・・・一言で言うのは難しいんです、いろんな人のいろんな話があって。
でも、無理やり一言でいうと「子どもを溺愛する母親たちの話」でした。
一応ヒロインはチョン・モンヒ(ハン・ジヘ)なのかな~。なので男主人公はパク・ヒョンス(ヨン・ジョンフン)でしょうねえ~。
この二人のロマンス(といってもヒョンスは既婚)をメインに、家庭環境にちょっと落差のある双方の家族(どっちも3兄弟)がめちゃくちゃからみあって進行する話です。
強烈なのは母親たち。
宝石店を営むパク家には3兄弟がいますが、それぞれ母親が違う。浮気を理由に離婚された長男の妻(イ・ギョンジン)以外は戸籍に入れてもらっていなくて、誰が正妻になるかが争いの元。
次男ヒョンテ(イ・テソン)の母(イ・ヘスク)が清潭洞のパク家にはいり家事全般を担っています。
末っ子のヒョンジュン(パク・ソジュン)のオンマ(クム・ボラ)は特に強烈ですね~。板橋(パンギョ)と言う場所に家があるので、この人は板橋オンマと呼ばれています。
兄弟なのにこうも違う?というところは、母親が違うということで解決しています。お金持ちだけど、家の中は平穏ではない。
一方、その宝石店で昔から社長(パク・スンサン)に仕えてきたチョン家のオンマ、シムドク(チェ・ミョンギル)の一家は、リストラされた夫(キル・ヨンウ)と3人の子供、露天商を営むモンヒと大学院生の長男モンギュ(キム・ヒョンジュン)、音大を出たけれど仕事のない次女のモンヒョン(ペク・チニ)に、シムドクの母(キム・ジヨン)の6人家族です。
こちらは裕福ではないけれど、家族がそろって食卓を囲む、あたたかい家庭です。
それにしても韓ドラではおなじみのオンマ、ハルモニ役の女優さんがいっぱい出ています。
もうかなりこんがらがってきましたね。
で、両家の三男ヒョンテと次女モンヒョンに結婚話が持ち上がり、価値観の違う家同士の問題が絡まって、ドタバタ劇が始まるのです。
その上にこのドラマには「出生の秘密」があります。
モンヒとヒョンテの妻ユナは実は双子で、わけあって別々に育っていました。お互いの消息を知らない。(ハン・ジヘさんの二役です。)
出会いがしらの事故でモンヒと出会ったヒョンテは、モンヒが行方不明の妻とそっくりなことから、彼女に「妻の身代わり」を依頼します。御曹司なのに嫁に逃げられた、では格好がつかないということで。ヒョンテはモンヒに1時間あたり10万ウォンを提示します。
外見はそっくりだけど、中身は全然違う、庶民的なモンヒといかにもセレブ風なユナなので、周囲も彼女の豹変に驚き、いろいろなトラブルも起きます。
ヒョンテが高級なアクセサリーを扱う宝石商の御曹司で、モンヒがアクセサリーを露店で売る宝石デザイナー志望というのが、モンヒが身代わりを引き受ける理由としてうまくできています。母親が働く宝石店の息子なので、いろいろ気まずいことがおこったりしますが。
その上で、妹のモンヒョンがヒョンテの異母弟のヒョンジュンと結婚するとか言い出したわけです。
子どもが裕福な家と婚姻することだけを夢見るシムドク、
仕事のない夫の代わりに働いているシムドクのために家事と子育てをしてきたシムドクの母、
大学まで出した息子と結婚した高卒の嫁が気に入らないシムドクの姑(パン・ヒョジョン)、
わが子を跡継ぎにするためにさまざまないやがらせ、策略をめぐらす清潭洞のオンマ、
あわよくば自分と息子で大金を得ようとする板橋のオンマ・・・。
韓国のオンマらしく、どの人も「わが子のために」とあちこちで奔走し駆け引きをし言いたい放題言っては周囲を巻き込んで話をややこしくしていきます。
次男の嫁ソンウン(イ・スギョン)も性悪です~。
イ・スギョンさんといえば、以前はヒロイン級の女優さんだったのに、このドラマでの悪女っぷりはすごいです。彼女には娘もいて、やっぱり母親役です。
あとチョン家のお父さんの弟で、食堂を経営しているビョンダル(キム・グァンギュ)の嫁(チョ・ウンスク)もなにかっていうと話を引っ掻き回しにやってきます。
女たちのふるまいに男たちはおろおろするばかりで、強権を発揮できる人がなかなかいません。
日本のドラマのように、まあ悪いこともするけどそこまで悪くもないって言うのではなく、
韓ドラではもう見ているこっちが胸ぐらをつかみたくなるくらい腹立たしい母親たちがいっぱい出てきます。それぞれに自分の「理論」があり、大声でそれを主張する。
そうじゃないと思っても、親だからといって逆らえない子供たちがもどかしくもあります。
チョン家の2人のハルモニ、方や家事一切を仕切るおばあちゃん、方や家事一切をやらない自由なおばあちゃん、のやり取りは、ドラマの中ではちょっとしたコメディの部分でもあるんですが、
この2人のセリフの中に、けっこう真実があるような気がしています。
終わってみれば、あれ?というくらいうまくまとまってあっけなく終わるんですが、
ドラマだからここで終わるのであって、普通の日常だったらこれがまた延々続くんでしょうと思うと、ちょっと疲れますね。
タイトルの「金よ出てこい☆コンコン」というのはちょっと変わっていましたが、
母親たちの物事の尺度がいつもお金っていうことが多かったので、そういうことなのかと思いました。
何かあるたびに子どもたちも、「ああ、お金があれば」を思ってしまうような場面も多くて。
コンコンとお金があふれ出てくる打ち出の小づちみたいなもののことでしょう。
モンヒと出会ったのがお金持ちのヒョンスだったからモンヒも貧乏から抜け出せたし、うまい具合にお金持ちの姉(ユナ)も現れました。
結婚するのしないの、という話も本人同士の思いなんてそっちのけ、全部「お金はどうするの?」という視点で描かれていました。
確かに現実的な問題なんですけど、片方がお金持ちなので、いつの間にか解決されてるっていう感じでしたね。
どのカップルもまだまだ問題が発生しそうな様子です。
これだけ男が出てきながら、ヒロインのモンヒのところにどの男も残らなかったっていうのはドラマとしては珍しいけど、
お金にこだわるドラマなのに、モンヒが得たものはあこがれていた職業っていうのが、このドラマの制作者たちの思いを代弁しているようでした。
これ、長いけど、最後まで見させてしまう力はあるドラマだと思います。
【作品メモ】
- 韓国放送:2013年4月~ MBC
- 演出:イ・ヒョンソン 脚本:ハ・チョンオク
- 韓国放送版では50話