韓ドラとソウルホテルと。

韓国ドラマのレビューブログ(基本的にネタバレ)。ときどき昔話。

ロマンスが必要 1

yoonaのココがおすすめ!

■ジョンフンのダメ男っぷり!

■チェ・ジニョクのいい男っぷり!

■100秒キス(1話のキスシーンが全部で100秒あったそうです)

 

ホテルでコンシェルジュとして働くイニョン(チョ・ヨジョン)と同棲中の恋人ソンス(新進気鋭の映画監督)(キム・ジョンフン)。長年一緒に暮らす二人は恋人というより倦怠期の夫婦というほうが似合いそうなカップル。なので会話もかなりきわどいです(韓ドラにしては)。

1話で繰り広げられる二人のラブシーンの数々も放送当時はかなり話題になりました。

 

韓国の地上波3局(KBS、SBS、MBC)では厳しい放送コードがあって、濃いラブシーンはご法度なんですが、このドラマが放送された2011年くらいからケーブルテレビのドラマが出始めて、地上波ではできない表現を出してくるようになりました。このドラマはそのはしりだったように記憶しています。

日本のドラマではこれくらい普通と思うラブシーンのことで、結構騒いでいましたから。

 

結婚をするというタイミングをのがし、ソンスが新人女優と浮気したことで別れることに。仕事に打ち込もうとしたイニョンにはホテルの後輩ソンヒョン(チェ・ジニョク)が近づいてきます。

 

イニョンの友人で、ネットモールのオーナーで、不倫相手の妻から訴えられているソヨン(チェ・ヨジン)と、離婚専門弁護士で結婚式の日に新郎に逃げられた奥手のヒョンジュ(チェ・ソンヒョン)が繰り広げるあけすけなパジャマトークがリアルだと話題でした。

ソヨンは男をとっかえひっかえ、男に逃げられたヒョンジュは使い捨て男子クラブの男を身代わりに結婚式を挙げることに。

3人とも仕事はうまく行っているのに、なぜか男関係がいまいちというところが、尽きないトークの源かもしれません。恋愛はうまく行っているのに、仕事がうまく行かないっていうのはあんまりドラマになりませんね。

この辺、「セックス・アンド・ザ・シティ」韓国版と言われる所以です。

 

ソンスと別れたものの、さっと次の恋には移れないイニョン。10年付き合ったソンスとは思い出がありすぎるんですね。キス一つで彼の心がわかるくらい、わかりすぎている。

そんな揺れるイニョンの心をみすかしてか、ソンヒョンはけっこうぐいぐい来ます。

二股でもいいから付き合ってほしいとか言ってイニョンの心の隙間に入り込んで~。

 

私がチェ・ジニョクを初めて見たドラマだと思いますが、この役にやられました!

見てる途中では、「イニョン、もうソンスのことはさっさと捨てて、ソンヒョンに行け!」と画面に向かって言いたくなりましたもの。

 

それに比べてソンスの情けないこと。彼もまた若い女に引きずられながら、イニョンに未練たらたらなんですよね。

 

イニョンとソンスの話だけだと、ちょっといらいらするドラマになりがちですが、

ソヨンとヒョンジュは、思いっきりどたばたして、ドラマをコメディ寄りにしてくれます。特にヒョンジュのドタバタは好きですね~。使い捨て男子クラブから派遣された男がいい味を出しているんです。ヒョンジュは弁護士という頭を使う仕事でありながら、計算通りに恋愛できないところが、いい。恋愛に対する考え方が3人とも根本的に違うので、イニョンに対してもことごとく意見が異なります。それも面白い。何が正しいなんてないということでしょうし、しょせん他人の意見ですから、最後は自分で決めなければいけないのです。

 

ソヨンはカメラマンのジュニ(イ・グァンフン)を、ヒョンジュは使い捨て男子クラブのドクス(キム・ヒョンミン)を何かと呼び出したりするようになります。たぶん、最初は歯牙にもかけていなかった相手だとは思いますが。

 

イニョンはソンヒョンと付き合うことになりますが、ソンヒョンがホテルのオーナーの息子だということが判明。そこでイニョンは舞い上がるのではなくちょっと引きますね。付き合う相手に「知らない面」があるということに驚くのかもしれません。ソンスのことは何もかも知りすぎていたから。

 

でもまあ、これで玉の輿かと思いきや、ソンヒョンには婚約者がいたことがわかってしまいます。荒れるイニョンを慰めることができるのはソンスしかいない。

ソンヒョンの家族が、イニョンとソンヒョンを結婚させるにあたって出した条件がすごかったですね。しばらく海外に留学し、名前も変え、年齢も偽って別人として戻ってくること。

これってなかなか想像できない条件なんですけれど、体面を重んじるあちらの財閥では、なんだか本当にありそうな話に思えます。まっとうな神経ならそんなこと受けないのでしょうけれど、本当に目の前の富に目がくらんだら、そのくらい何でもないことなのでしょう。

 

イニョンはプロポーズを断り、ソンヒョンは外国へ行くことになります。

ソヨンとヒョンジュも、それぞれの男たちとのケリをつけることに。

さて、イニョンとソンスは結局どうするのか、というのがドラマのオチです。

どうなってもいいな~というのが私の感想です。結局別れても、元のさやに納まっても、どちらもよくありそうな話です。

 

ただ韓ドラの王道として、第二の男とヒロインがくっつくのはあり得ない。

ソンヒョンが去ったことで、この点はよかった。

それとソンスが第一の男にしてはけっこう女々しかったんですけれど、こういう男って実際にいますよね。それを捨てきれない女の気持ちもわからないではない。10年も付き合っていればなおさら。

ましてそれがジョンフンなら~(^^)v

 

イニョンがソンヒョン(財閥)との結婚ではなく仕事を選んだかのように見えますが、

 

イニョンが選んだのは仕事ではなく、「生き方」。

 

シリーズ物の少ない韓国では珍しく、1~3までのシリーズが制作されました。1の時に2の企画があったかどうかわかりません。たぶん1がウケたから2ができたのだと思います。

ブームを作った韓流スターたちもどんどん年齢があがりますから、お父さんお母さん役をやる前に、こういうドラマがあるのもいいと思いました。

 

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↑2012年だっていうのに何でこんなに画像が粗い?

 

【作品メモ】

  • 韓国放送:2011年6月~ tvN
  • 演出:イ・チャンハン 脚本:チョン・ヒョンジョン
  • 16話 (韓ドラにしては1話が40分と短め)